Aesthetic 審美性にこだわる治療
天然歯と見間違えるような、審美性にこだわる治療
恐らく多くの方が、上の写真をご覧になって、美しく健康的な歯だと思われたのではないでしょうか。実はこの写真、5本の歯をセラミックで治療しています。
治療後3年が経過しても天然歯と見分けがつかない程に美しく、そして審美性・機能性ともに安定した状態を保つ、なかやま歯科の「審美性にこだわる治療」。ここでは、その治療内容と手順を詳しくご紹介します。※審美性にこだわる治療は自由診療です。
歯科医師の方々に発表した症例をご紹介します
前歯の根本が黒くなり、
審美性にこだわる治療をご希望された患者さま
前歯の根本が黒く見えることが気になって来院されました。被せ物と歯ぐきの隙間は黒くなっているほか、むし歯も散見されたため、まずはむし歯の治療からスタートしました。
治療を始める前に、見た目はもちろん、機能面なども総合的に勘案し、理想的な形を再現した模型(ワックスアップ)を作り、患者さまと一緒に確認します。模型を使いながら、現在の歯の形を大きく変える必要があるのか、何も変えなくてよいのかなどを治療前に診断することで、治療のゴールが明確になるとともに、あとの治療がスムーズに進みます。
一見、早くも治療が終了したようにも見えますが、これは模型(ワックスアップ)通りに作られ、最終のセラミックの被せ物と全く同じ形の「仮歯」を装着した状態です。この仮歯をしばらく装着していただき、噛み合わせや見た目に問題がないかを確認します。
先ほどの「仮歯」を入れた状態で、審美的に顔との調和がとれているかも確認します。お顔との調和を丁寧に確認し、そして患者さまのご希望に沿う細かな調整を重ねながら、患者さま・歯科医師双方が満足できる歯の形を追究します。ここまで詳細に確認する医院はまだ少ないかもしれませんが、仮歯の確認と顔貌との調和確認は本当に大切です。
※上記画像は、インプラントによる治療においてお顔と歯の調和確認を行った、本症例とは異なる患者さまの確認プロセス画像です。プライバシー保護の観点から、お顔の公開許可をいただいた別症例の画像を使用していますが、調和の確認はこれと同様の内容を行います。仮歯によって最終の被せ物の形が決まると、患者さまの歯を削る量が決まります。もちろん歯を削る際には、構造力学的・機能的観点も加味しています。
写真をご覧いただくと、上の前歯の1本が比較的大きく残っていることに気が付かれるかと思いますが、この歯は被せ物ではなく、表面に付け爪のようなセラミックを貼り付ける「セラミックラミネートべニア」という治療法を採用するためです。
本番の被せ物を作成するために、型取りを行います。当院では、歯ぐきの際(きわ)まで精密に型取りを行うため、型取りの前に歯ぐきの際(きわ)に糸を巻き、歯ぐきを少しだけ押し上げる状態をつくります(歯肉圧排)。
※本治療においては歯肉圧排の写真撮影を行わなかったため、上記の写真は別の症例の歯肉圧排写真を使用しています。シリコンを用いて型取りを行います。写真だけではわかりにくいですが、歯肉圧排を行っているため、歯ぐきの際(きわ)までしっかりと型が取れています。
完成した最終のセラミックの被せ物を装着した状態です。天然歯のような「透明感」の再現はもちろん、歯ぐきとの調和もしっかりとれています。また、先ほどご紹介した顔貌調和の状態と全く同じ形の被せ物であるため、患者さまのご希望通りの被せ物に仕上がっています。
マイクロスコープを使用した被せ物の装着により、肉眼では見えないレベルの制度で被せ物が適合(フィット)しています。矢印を付けた歯は、歯の裏側は削らずに治療した歯です。
下の歯は、できる限りご自身の天然歯の削る量を少なくするために、歯の表面に付け爪のようなセラミックを貼り付ける「セラミックラミネートべニア」により治療しました。歯の根元は周囲の歯の色調と調和させています。
表面へのセラミックの貼り付けのため、下の歯の裏側は削らずに治療できました。
※下の前歯は、矯正治療により綺麗なUの字型に並べることが理想ですが、患者さまのご希望により、セラミックラミネートべニアのみの治療を行いました。笑顔の時の「唇の形」ともしっかりと調和しています。上の歯と下の歯が均等な「あたり」となっているかを綿密にチェックしています。もちろん前歯だけでなく、奥歯のかみ合わせが適切であることも確認します。
綺麗に治療した歯を長く保つためには、審美面だけでなく、このような機能面の確認が大切です。
前歯から奥歯までしっかり調和しています。治療の初期段階でワックスアップ・仮歯のステップを設けているため、患者さまにもご満足いただける状態で治療が終了しました。
よりよい治療のためには、これら一連のステップが欠かせません。
治療後3年が経過したお口の状態です。審美面、機能面ともに安定した状態が続いています。
ワックスアップ(模型)のステップを大切にする
この症例は、首尾一貫して治療の初期段階で作成したワックスアップに基づき治療を進めています。
お口の見た目の好みは、一人ひとりの感性によって異なります。そして治療の流れでご説明した通り、これらの治療は審美性に加え、機能性なども大切になります。
だからこそ当院では、早い段階で治療後の納得できる姿を共有でき、機能性などを綿密に確認できるワックスアップのステップを大切にしています。
「見た目だけの治療」ではありません
審美性にこだわる診療は、単に見た目を美しくするだけではなく、機能的・生物学的・構造力学的に安定し、予知性に優れた状態に導くことが大切です。
例えば、むし歯が深すぎたり、それまでの被せ物が深く被りすぎていたりといった理由で歯肉に炎症が起きている場合には、土台となる歯の診療はもちろんのこと、歯科衛生士による炎症の除去や、歯を引っ張りあげての挺出(ていしゅつ)矯正、歯ぐきのライン修正など、歯と歯肉を良い状態にコントロールすることが第一となります。
このように、歯と歯ぐきをよりよい状態にコントロールするとともに、歯にかかる負荷を考慮したり、根の精密な治療を事前にしっかりと行ったりすることで、生物学的に安定し、構造力学的にも外れにくく破損しにくい審美性にこだわる治療が初めて実現するのです。そのうえでマイクロスコープの活用、口腔内スキャナを使った歯並びの採取、もしくは歯肉に特殊な糸を巻いての適切な型取り、伸縮・膨張の少ない素材の使用、技工士による色調調整撮影、マイクロスコープを用いた被せ物作製などを行い、より適合のよい、美しく精緻な審美性にこだわる治療に役立てています。
被せ物、貼り付けばかりでもありません
例えばセラミックの被せ物によって審美性を改善する場合には、被せ物の土台となる「支台歯(ご自身の歯)」が必要となります。しかし、この土台が十分にない場合には、歯を引っ張り上げる「挺出(ていしゅつ)矯正」などの治療が必要な場合もあります。
しかしこのような場合には、インプラントによる治療を併用するほうが、治療期間や費用インプラントによる治療の削減を期待できる場合もあります。また、セラミックのチップを貼り付ける治療においても、長期的な視点で見れば、矯正治療で同様の結果を期待するほうが多くのメリットが考えられるケースもあります。
審美性にこだわる治療の選択肢は、被せたり、貼り付けたりするだけではありません。患者さまのお悩みを起点に、お悩みを解決できる方法を幅広く検討・提示し、患者さまのご意向に沿った治療をご提供することこそ、私たちなかやま歯科が大切にする審美性にこだわる治療の考え方です。
主訴 | 前歯の根元が黒く見えて嫌なのでご来院 |
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診断名・主な症状 | 審美障害 |
年齢 | 39歳 |
性別 | 女性 |
治療詳細 | 全ての適合不良なクラウン(冠)のセラミック再治療、ラミネートべニア |
治療期間 | 4ヶ月間 |
治療回数 | 14回 |
費用 | 4,004,000円(税込) |
リスク・副作用 | セラミックの脱離や破折、失活歯の歯根破折のリスクはあります。 |
ホワイトニングとは
ホワイトニングは、歯を白くするために使用される成分である過酸化水素を歯に塗布する施術です。この方法によって、歯の内部まで美しく白くすることができます。クリーニングでは取り除けない歯の着色汚れを取り除くのではなく、歯そのものを漂白することによって、本来の歯の色よりも一段と輝かしい白さを手に入れることができるのです。
ホワイトニングの特長は、麻酔や歯の削り取りなどの痛みや負担が少ない点です。セラミック治療などの他の歯科治療と比べると、比較的手軽に受けることができるので、歯科治療に対して不安を抱えている方々にとっても安心です。
白い歯は清潔感や若々しさを演出し、魅力的な印象を与えることができます。そのため、美容やエイジングケアの一環として、男女を問わず多くの方々がホワイトニングに興味を持ち始めています。あなたも自信を持って笑顔を見せるために、ホワイトニングを試してみませんか?
当院のホワイトニングの種類
オフィスホワイトニング
オフィスホワイトニング
オフィスホワイトニングとは、歯科医院で専門の歯科医師や歯科衛生士が施術を行う、ホワイトニング方法です。この方法では、特別なホワイトニング剤を使用し、歯を白くするための成分である「過酸化水素」が高濃度で含まれています。
オフィスホワイトニングの大きな魅力は、一回の施術でも効果を感じることができることです。歯科医院の専用の設備や器具を用いて、ホワイトニング剤を歯に塗布し、専用の光を照射することで、ホワイトニング剤が活性化し、歯の色素や着色を取り除きます。その結果、白く明るい歯が得られるのです。
ホームホワイトニング
ホームホワイトニング
ホームホワイトニングは、歯科医院に頻繁に通う必要なく、自宅で手軽にできる歯のホワイトニング方法です。
自分の歯型に合わせた作成したマウスピースにホワイトニングジェルを入れて使うことで、約1ヶ月かけて歯を白くしていくことができます。通常、ホワイトニングジェルは5本~10本ほど必要になります。
自分の都合に合わせて、自分の好きなタイミングで歯を白くすることができるのが、この方法の大きな魅力です。
治療費用例
治療名 | 詳細 | 治療期間の目安 | 治療回数の目安 | 値段(税込) |
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オールセラミックインレー | ご自身の歯に近い色・質感の詰め物です。 |
約2週間 | 2~3回 | 74,800円 |
オフィスホワイトニング (上下75分コース) |
1dayで歯を白くすることができる医院で行う方法です。 |
1日 | 1回 | 33,000円/1回 |
・審美性にこだわる治療としてセラミックを用いた治療を行う場合、自由診療(保険適用外)となり、保険診療よりも高額になります。
・事前に根管治療(神経の処置)やコア(土台)の処置が必要となることがあります。
・治療では歯を削ることがあります。また、知覚過敏を発症することがあります。
・抜髄(神経の処置)や抜歯が必要になることがあります。
・抜歯や外科処置をともなう場合、出血や腫脹(しゅちょう)を生じることがあります。
・治療で歯肉を移植する場合、二次的な出血・疼痛・腫脹(しゅちょう)が見られることがあります。
・治療後、自発痛、咬合痛、冷温水痛を生じることがあります。
・歯ぎしり・食いしばりなどの癖や噛み合わせによっては、補綴物が破損することがあります。
・セラミック製の補綴物は、金属製の補綴物よりも歯を削る量が多くなることがあります。
・噛み合わせ・歯ぎしりの強い方は、セラミックの破損を防止するため、マウスピースをおすすめすることがあります。
・機能性や審美性を重視するため自由診療(保険適用外)となり、保険診療よりも高額になります。
・噛み合わせによっては、また歯ぎしり・食いしばりの強い方の場合は、ごくまれに割れたり欠けたりすることがあります。
・加齢により歯肉が退縮して審美的な支障をきたした場合、再治療の必要が生じることがあります。
・削る歯の量はごくわずかですが、歯がしみることがあり、症状が強い場合は神経を取ることがあります。