2016.12.28 活動報告 院長中山がFIDIフォローアップセミナーにて講演を行いました
2016年11月20日、東京都千代田区において開催された「FIDIフォローアップセミナー」にて、当院院長中山が講師の一人として、「患者さま目線に立ったインプラント治療」をテーマに、約200名の歯科医療関係者の方々に向けて講演を行いました。
この講演では、インプラント治療を行う患者さまの負担を出来る限り減らす「4Sトリートメント」の考え方、そして、この考え方に沿いながら今後の加齢までを考慮する「治療計画」に重きを置いてお話させていただきました。
「4Sトリートメント」とは、Simple(シンプル)、Small(スモール)、Short(ショート)、Safety(セーフティー)を徹底することで、患者さまの治療中の負担を出来る限り小さくし、その結果として、より治癒期間を短縮することを目指した考え方です。講演では、この考え方に沿った治療によって、治療の目的である「患者さまのサクセスフルエイジング」を実現する重要性をとくに力を入れてお伝えしました。
少し講演の話から逸れますが、これまでの活動報告でもご紹介している「コンピュータガイデッドサージェリー」も、実はこの4Sトリートメントに直結する手段の1つです。ガイド装置を用いることで、より適切なポジションへのインプラント埋入が可能となるだけでなく、外科的な侵襲を最小限に抑え(歯茎を切り開く必要がないため)、治癒期間の短縮が実現します。当院がコンピュータガイデッドサージェリーを早い段階で導入した背景には、この考え方があることも一つです。
もう一つのポイントである治療計画においては、4Sトリートメントの考え方により患者さま負担を低減し、治療中・治療後のQOL(Quality Of Life:生活の質)を維持・向上させることはもちろん、QOD(Quality Of Death:最期の質)の向上までを考えた計画立案の重要性をお話させていただきました。
超高齢社会を迎えた現在、患者さまの現在と将来を見据え、最期まで活き活きと幸せに生活する「サクセスフルエイジング」のお手伝いをすることが、私たち歯科医師の使命です。この「サクセスフルエイジング」を実現するためには、全身の健康と密接に関わる「咀嚼」を最期まで維持しなければなりません。
健康な咀嚼を維持する「手段」としてのインプラント治療において、綿密な計画を立案し、より適切な治療によって4Sトリートメントを実現する。今回のセミナーでお話させていただいたこれらの内容を、今後はインプラント治療をご検討の患者さまにも広くお伝えしていこうと考えています。